失業保険を給付している期間は、離職前より収入が減るため状況次第では出費を抑える必要があります。家族の扶養に入ることができると金銭面での負担が軽減されるので非常に効果的です。ただし場合によっては、扶養に入る際に失業保険が影響を及ぼすことがあります。今回は条件が異なる保険上の扶養と税法上の扶養について、失業保険が与える影響についてご説明します。

失業保険を受給しながら健康保険の扶養には入れる?

健康保険で扶養家族に入ると国民健康保険料を支払わずに済みますので、出費を抑えることができます。求職中は非常に助かる制度です。ただし失業保険の受給額によっては扶養に入れない場合があるので注意が必要です。

健康保険で扶養に入るには失業保険額に注意

健康保険で配偶者や家族の扶養に入るには収入面での条件があります。申請時点で見込める1年間の収入が130万円未満であることです。この収入には失業保険も含まれるため、失業保険による収入の見込額が年間で130万円以上になる場合には、健康保険の扶養に入れないことになります。

収入は実収入ではなく見込額で判断される

注意しなければならないのは、健康保険で基準となる収入は、実際のものではなく見込額であることです。たとえば、失業保険の基本手当日額が5,000円だとします。所定給付日数が90日の場合、失業保険の総支給額は45万円ですので、扶養の130万円を下回っているため問題ないように考えられます。しかし、健康保険の判定上は基本手当の日額が1年間続くものとして計算されます。この場合、5,000円×360=180万円が年間の収入とみなされ、130万円と大幅に超えているので扶養に入ることはできないのです。

扶養に入れる失業保険額は日額3,611円以下

以上の点から、扶養に入るには失業保険の基本手当日額を360倍(1年分)した時に130万円を超えない基本手当日額であれば扶養に入れることができます。そしてその金額は、3,611円となります。つまり、基本手当日額が3,611円までの場合には健康保険の扶養に入ることができるのです。